†暇人の呟き†

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赤い鈴

夕暮れ、二人で手を繋いで歩いた。
後ろから差す夕日に伸びた影を見ながら。

幸せだった。幸せの音に合わせる様に二人は笑いあった。

ある朝彼はお偉いさんとなった。
召集令状が届いたのである。
「君は僕がいなくても平気ですか?」
自分も辛いのを隠し彼女を励まそうとする。その嘘をつく自分に吐き気がする。
こんなもの来なければ良かったのに…
ただ赤紙だけが事実を伝えていた。

どうして彼が。
彼女は涙を流した。

死の恐怖が彼等を襲う。
「お国の為に立派にやってきなさい」
周りは言う。上官も言う。敬礼。

このまま、結婚して幸せな家庭を築いて、二人でずっと一緒に居る。
そんな至極当然だと思っていた未来はサラサラと崩れてしまった。


何かが耳元で彼女に囁いた。
「鬼さんこちら 手の鳴る方へ」
彼女の中の何かが、壊れていった。雨模様。

「嘘をつくキサマらの舌なんてチョン切って捨ててやる!」
ずっと待つんだ!彼を待つんだ!
周りの人間は彼は帰って来ないと言うけれど、私は待つの。
事実は見ない。何も聞かない。

彼の居ない生活なんて。
「何もない方がいい!」と笑う。
そして彼女は首を吊るのである。
ただ揺れる彼女の体が金魚鉢に映るだけだった。


ある日を境に彼女から手紙が届かなくなった。

何度目かの梅雨を越え、彼はとうとう帰ってきた。
彼はまだ知らない。彼女がもう居ないことを。
彼が帰ってきた場所には、ただ彼女以外の人間の声しか聞こえなかった。

「僕は帰ってきたよ!」
彼は走って、彼女の家に駆け込んだ。
涙をこらえ、彼女との再会を待ち侘び扉を開けた。

しかし、そこにあったのは彼女であった筈のモノが。
彼への痛いほどの音にならない声を挙げ続け、揺れていた。
 


http://www4.pf-x.net/~cyberlovers/より
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  1. 2006/07/19(水) 19:18:36|
  2. *日常*
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
<<夏休み突入 | ホーム | ぶっ、ぶれたー!>>

コメント

神曲ですか。
その曲泣けますよね・・
  1. 2006/07/22(土) 11:56:12 |
  2. URL |
  3. sugata #-
  4. [ 編集]

一番好きな曲なんですよ。
泣けます.*゚・(ノ∀`。)・゚*.
  1. 2006/07/22(土) 13:25:27 |
  2. URL |
  3. 蒼@管理人 #pS4xpfVU
  4. [ 編集]

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毎日寝て起きて寝てます。
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